「たゆたう庭」 – 思い出をひとつひとつ。
想い出のレース
渦巻状の作品「たゆたう庭」は、塩のセル(泡のように見える形)をつなぎ合わせた思い出のレース編みです。心の引き出しに納められたままの小さな思い出や些細な出来事をセルに見立て、それらをつなぎ合わせて展開するインスタレーションです。大切な人との間に確かに在った何気ない日常。その時間に思いを馳せるための作品と言えるでしょう。
「渦巻き」と「迷宮」 – 再生、永遠のシンボル
私は長年、東洋と西洋の再生のシンボルである「渦巻き」と「迷宮」を描いてきました。渦巻き模様は、主に東アジア地域で生と死、そして強い生命力を示すよみがえりや再生、永遠を意味するシンボルとして用いられてきたもので、例えば縄文土器や弥生時代に製作された銅鐸に描かれた文様がこれに当たります。また、迷宮(実際は迷路状に絡み合った文様)は、スコットランドやギリシャなどで発生した西洋におけるほぼ同義のシンボルと言われています。
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