開催中|〜 11/9 瀬戸内国祭芸術祭 2025 – 秋会期(宇多津/香川)

かつて塩の町として栄えた香川県宇多津町でインスタレーション作品を発表いたします。会場は古街エリアに建つ、三角邸と呼ばれている和洋折衷の建物です。
瀬戸内国祭芸術祭への参加は2016年以来2度目、前回は高見島での展示でした。

瀬戸内国祭芸術祭 2025 – 秋会期
会期:2025年10月3日(金)〜 11月9日(日)

会場:倉の館 – 三角邸(旧堺邸 ) 香川県宇多津市

企画発表会 資料

宇多津(うたづ)町は香川県のほぼ中央に位置し、県内で最も小さな町ですが、人口密度は県内でも高く、古くから人々の営みが集積してきた場所です。滞在中、町を歩くと、生活の息づかいの中に歴史の名残が折り重なり、土地の厚みを感じ取ることができました。

古代には神が宿る岬を仰ぎ拝む「御前(おみさき)」があり、その祭祀跡に現在の宇夫階(うぶしな)神社が建てられたと伝わります。「鵜足津(うたづ)」と呼ばれた小港は平安時代に讃岐有数の船着場として発展し、やがて室町時代には将軍・足利義満の側近であった細川頼之のもと、四国の玄関口として栄えました。江戸時代には製塩業により「塩のまち」と称され、海岸線は塩田で覆われましたが、1947年に国の方針で製塩業は廃止。1988年には入浜式塩田が復元され、現在も伝統的な塩づくりを見学することができます。新市街と、古街(こまち)と呼ばれる旧市街の町並みを歩くと、過去と現在が穏やかに重なり合う姿が印象的でした。

photo:Setouchi Triennale 2025

「倉の館 三角邸」は、肥料商であった堺氏が別邸として建てたもので、特徴的な洋風の三角塔屋から「三角邸」と呼ばれるようになりました。高松藩時代、宇多津は米蔵や綿・砂糖の集積地としてにぎわいを見せ、その歴史と景観を重ね合わせて「倉の館 三角邸」と名付けられたと伝えられています。滞在中、建物の内部に足を踏み入れると、往時の繁栄を物語る空気が静かに漂い、制作活動の合間にその歴史を身近に感じることができました。

会場:倉の館 – 三角邸

公開制作 → 終了しました
8月5日(火) 10:00-12:00・13:00 – 15:00

塩サミット|トークイベント「塩と芸術」 → 終了しました
8月10日(日) 14:00 – 16:00 詳細
会場:玉野産業振興ビル 3F
芸術作品にも生まれ変わる”食べない塩”をテーマに、芸術祭総合ディレクター・北川フラム氏、参加アーティスト・柳健太郎氏とトークイベントを行います。

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